〈ご予約の前に〉
トリガーアラートを公開します
朗読キネマは俳優の身体的動作のない朗読劇ではありますが、想像力のみならず、感覚に訴えかける副次的効果が高い表現であるというお声を多くいただいています。
本公演で上演する二作品は「眼球綺譚」「再生」ともにグロテスクな内容、性的な内容、流血などを想起させる描写が含まれます。
また幻想ホラーというジャンルの特性上、お客様によっては心理的負荷を強く感じる可能性があります。
ご不安な方は、以下の内容を充分にお読みいただき、ご観劇の判断にご活用ください。
また原作小説をお読みになり、ストーリーを把握された上でご検討されることもお勧めしております。
【目次】
・身体的、心理的不調を引き起こす可能性が高い方
・演出上における事前案内(ある程度のネタバレを含みます)
・上演時の対策
・その他:初演時の感想まとめ、原作本など
・備考:観劇中に倒れやすい方の要因について
〈身体的、心理的不調を引き起こす可能性が高い方〉
①感受性、共感力、共感覚が強い方
②不安障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)をお持ちの方
③HSP(Highly Sensitive Person:高感受性パーソナリティ)の特性を持つ方
上記に該当する方は、ご観劇には充分ご注意ください。
〈演出上における事前案内〉
▶︎「眼球綺譚」「再生」共通
・上演時間は各作品ともに約90分を予定しています。
・途中休憩はありません。
・俳優は入退場時を除いて、椅子に座り本を読む姿勢のまま進行します。
着席した後、具体的な身体的動作をすることはありません。
・物語の中に以下の場面が含まれます。
→心理的な恐怖を煽る描写
→性行為の描写
→殺傷や流血を伴う描写
▶︎各作品では…
「眼球綺譚」 眼球をえぐる描写。終盤に突然の暗転。
「再生」 性暴力、虐待。
〈上演時の対策〉
・ご不安な方は、途中退出がしやすい席へのご案内をいたします。下記アドレスまでご相談ください。
・全ステージに医療資格を持つスタッフが1名必ず帯同します。
・気分が悪くなった場合の退出方法などを開演前にご案内します。
問い合わせ先:info★idenshi195.com (★→@)
〈その他〉
初演時のお客様ご感想、関係者の呟きまとめ
原作本『眼球綺譚』角川文庫
〈備考〉観劇中に倒れやすい方の要因について
以下の可能性が考えられます。
①強い感情反応と自律神経系の活性化
物語、特にホラーや感動的な内容は、脳の扁桃体(感情を司る領域)を刺激し、交感神経系を活性化させる。これにより、アドレナリンやノルアドレナリンが放出され、心拍数や血圧が上昇し、「ゾワっとする」感覚や鳥肌が生じることがある。この反応は、進化的に危険や脅威に備えるための「闘争・逃走反応」の一部と考えられる。
②共感とミラーニューロン
物語に没入すると、脳のミラーニューロンが活性化し、他者の感情や体験を自分のものとして感じることがある。恐怖や緊張を描写した物語は、聴き手がその状況を「疑似体験」することで、身体的な反応(ゾクゾク感、震えなど)が引き起こされることがある。
③血管迷走神経性失神(倒れる場合)
一部の人では、強い感情や恐怖が迷走神経を過剰に刺激し、一時的に血圧や心拍数が急低下することがある。これは「血管迷走神経性失神」(vasovagal syncope)と呼ばれ、倒れる原因となることがある。特に、物語の内容がショッキングであったり、個人的なトラウマに関連する場合、この反応が起こりやすくなる。
④心理的・神経学的感受性の個人差
感受性が強い人や、不安障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの背景がある場合、物語の刺激に対する反応がより強く現れることがある。HSP(Highly Sensitive Person:高感受性パーソナリティ)の特性を持つ人は、感情や感覚刺激に過剰に反応しやすい傾向がある。
⑤文化・心理的要因
物語が特定の文化的タブーや恐怖のテーマ(例:眼球、アイスピック)に触れる場合、個人の信念や過去の経験が反応を増幅する可能性がある。これは、脳の前頭前野が「危険」と解釈し、身体的反応を引き起こすため。
※物語によるゾワっとする感覚や倒れる現象は、脳の感情処理(扁桃体)、自律神経の反応(交感神経・副交感神経)、および個人の心理的・神経学的特性が関与する複合的な反応です。